私たちは暑いときや運動したとき、発汗が生じる。そのため、衣服の吸水性は、保健衛生上大切な
性能のひとつであり、衣服の着心地にも大きく関与する。
それぞれの繊維の吸水性について調べてみましょう。
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吸水試験用スタンド、実験布、食紅、ストップウォッチ、クリップ(重し)
1.吸水試験用スタンドに各繊維の実験布を取り付ける。
2.1を食紅で着色した水に10分間浸漬し、各繊維の吸水の様子を観察する。
(本実験では10分経過の後も各繊維の吸水の仕方について見てみた。)
吸水性は一般に水(液体の水分)を吸収する性質であり、各繊維自体の吸水性よりも、繊維間の非常に狭い隙間や吸水性合繊内の極めて細い細孔内で生じる毛細管現象に大きく依存するとされている。これを踏まえたうえで実験結果に目を移すと、始めの5分間はほとんどの繊維が吸水していることが分かる。しかしその後、合成繊維の吸水は止まるが、天然繊維は引き続き吸水している。中でも中空を持つ綿の吸水率は特に高い。 吸水実験の様子
(動画/wmv形式:22.1MB)実
験
経
過毛を除く天然性と再生繊維のレーヨンの吸収率が高い。 少し時間をおいてから、綿50%・ポリエステル50%の混紡も吸収を始めるが、毛と合成繊維は吸収率が低い。 表面の油膜によって最初は吸収率が低かった毛が、徐々に吸収を始める。 実験試料中、毛の吸収率が最高になった。
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